Case Study 事例
【新規事業立ち上げ支援】「高齢者の健康革命」を担うリハビリ体操動画配信事業で新たな収益源確保と販路開拓
当社の主たる事業である「デイサービスBALENA」は、リハビリのプロである「理学療法士」が4名、食と栄養のプロである「管理栄養士」が6名在籍し、その専門性を活かして高齢者の自立支援、介護予防を担っています。利用者の平均年齢は85歳、高齢ではありますが皆さん元気に過ごされています。食とリハビリに特化した3時間の通所介護となっており、ランチデイ、ナイトデイなど、今までにない新しい形のデイサービスをご提案しています。
相談のきっかけ
開所から数か月後の4月、国内で初めてコロナによる緊急事態宣言が出され、行動制限が出される事態となりました。当社の主要事業である高齢者デイサービス事業は順調な立ち上がりを見せていたが、もう一つの飲食店事業は、休業状態であり、代替となる売上回復事業の立ち上げが必要でした。新たな事業として、今までは、主に業務効率化のために制作していた、健康体操動画を外販する事業を計画。そのため、「ものづくり補助金」申請支援の相談でよろず支援拠点を訪れることになりました。 動画制作の効率化と初めての法人営業
事業を行うにあたっての課題は3つ
①動画制作の効率化(生産コストの低減)
②動画制作チームの増員
③営業チームの増員
過去、自社で使用する目的で健康体操動画を作成してきていたが、今回の新規事業では、作成した動画をYouTubeにUPして、一般高齢者視聴者を獲得し収益化をめざします。またより大きな収益事業として、他の介護施設への動画販売とコンサルテーションも計画しています。多くの介護施設でも入居者・利用者の健康を維持・向上するために集団体操やリハビリが実施されていますが、リハビリ専門家の人材不足のため、同じコンテンツ(DVDやビデオ)を使い回ししている施設が多く、マンネリ化を招いている現状があります。このような状況に終止符を打つためのコンテンツが、弊社バレーナによる「リハビリ健康体操」動画です。そのため、より効率よく(低コストで)動画の作成が行えること、より頻繁な動画更新を行うためのスタッフの増員、そして初めてのBtoB営業のための営業人材の採用などが課題です。 ユーザーニーズと市場規模の把握
提案内容と事業者の対応
①動画制作にかかわる生産性の比較・・・・今まで行っていた動画制作の工数と新しい機材導入と人員での新方式による動画作成の工数のBefore VS Afterを比較するため、各工程を細分化して、工程ごとに具体的数値で比較し、生産性差異を数値化すること。
②ユーザーニーズと市場規模の把握・・・・中小企業の新規顧客開拓は、経営資源に限りがあるため、顧客ターゲットも近隣地域に限定されます。そのため市場調査対象も全国ではなく、神奈川県や横浜市等限られた市場の調査が重要となり、可能な限り地域内の潜在顧客を把握すること。
③補助金申請にあたっての事業化のポイント整理・・・・ものづくり補助金の採択確立を上げるため、上記事業化のポイントを簡潔に整理すること、申請にあたっては、グラフや図を用いてわかりやす申請書を書くことをアドバイスした。 支援のポイントと気を付けたこと
相談者である経営者が若く意欲的であるため、新たな取組に対しても柔軟な考えで、積極的に取り組むことができた。支援するにあたっては、事業計画を数字で考えることや、アクションプランを他のステークホルダー(利害関係者)に説明するためにも、わかりやすく言語化することをポイントに支援した。
「高齢者」×「Web」×「健康」をKeywordに事業の更なる拡大
以下の3つを定量目標に行動計画を策定
①動画制作本数
②YouTube登録者数 2021年1000人→2022年5000人
③2023年3施設 2024年5施設へ導入目標
補助金が下りた2022年 月から補助事業を実施しており2022年7月時点の成果はそれぞれ、147本、登録者数 1140人、導入施設0件である。 今後③の介護施設への導入目標を達成すべく、介護施設への営業活動をより積極的に行っていく。 相談者様の声
今回、補助金の申請をきっかけとして、よろず支援拠点の支援を受けました。ノウハウの乏しい私に、わかりやすく親身になってサポートしてくださったことに、心より感謝申し上げます。相談の過程で、弊社事業をよりご理解いただいたため、補助金の件だけでなく、事業の総合的なアドバイスも頂くことができ、事業拡大全般までご支援頂きました。今後は、BtoB営業の仕組み作りや販路拡大について、改めてご相談させて頂き、末永くご支援を頂けたらと思っております。